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エムポックスの名称が変更された理由

昨日(2023年12月13日)Nスタで、エムポックスという感染症について報道されました。このエムポックスという感染症の名前は初めて聞いたのですが、Nスタではあたかも国民がすでに知っているかのように報道されていました。テロップではエムポックス(サル痘)と書いているので、サル痘の別名なのか、厚労省のサイトで調べてみました。

以YOUTUBE動画ニュースの文字起こしは以下のとおり

死亡したのは埼玉県に住む30代の男性で9月に発症し入院しましたが11月に死亡したということです。海外渡歴はなかったということですがHIV感染による免疫不全があったということです。国内での感染者は今月8日の時点で227人確認されていて、厚労省は発疹や発熱などの症状がある場合は医療機関に相談するよう呼びかけています。

エムポックスはサル痘の新しい名称

なぜ、マスコミはサル痘がエムポックスと呼ばれるようになった経緯を報道しないか疑問に思い検索すると日経新聞(2023年2月17日)以下の記事が掲載されていました。

厚生労働省は17日、昨年、欧米を中心に拡大したウイルス感染症「サル痘」の新しい名称案を「エムポックス」にする方針を決めた。世界保健機関(WHO)が昨年11月に「mpox」への変更を推奨したのに伴う措置で、この日開かれた感染症部会での専門家の意見を踏まえた。パブリックコメント(意見公募)を経て政令を改正し、新たな名称に変える。

部会ではWHO推奨名の片仮名表記の案を支持する意見が相次ぎ、厚労省は「M痘」という案も示したが、天然痘のような全身に強い発疹が出るイメージを避けるべきだとの指摘が出たとの事でエムポックスという名称を使うようになったと考えられます。また、猿(サル)という名称を避けることで動物保護の観点から改名されたとも伝えられています。

厚生労働省からのメッセージ

国民の皆様へのメッセージ
 エムポックスは、エムポックスウイルスによる急性発疹性疾患です。主に感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液に触れた場合(性的接触を含む)、患者と近くで対面し、長時間の飛沫にさらされた場合、患者が使用した寝具等に触れた場合等により感染します。
 エムポックスの潜伏期間は6~13日とされており、潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などの症状が0~5日続き、発熱1~3日後に発疹が出現します(発熱、頭痛、リンパ節腫脹などの前駆症状が必ずしも認められない事例が報告されています)。
 発熱、発疹等、体調に異常がある場合には身近な医療機関に相談するとともに、手指消毒等の基本的な感染対策を行ってください。

エムポックス患者死亡例について

サル痘ならサル痘の感染対策があったはずで、患者と近くで対面し、長時間の飛沫にさらされた場合、患者が使用した寝具等に触れた場合等により感染の可能性があると明記されています。

埼玉県の「エムポックス」の事例について

埼玉県のエムポックスのニュースはヤフーニュースでも取り上げられました。コメント欄を見ると共感できる内容のコメントがありました。

感染症「エムポックス」で国内初の死者  海外渡航歴なしの埼玉県の男性(30代)が死亡(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース
厚生労働省は、ウイルス性の感染症「エムポックス」に感染した埼玉県に住む30代の男性が死亡したと発表しました。「エムポックス」による死者が確認されたのは国内では初めてです。 「エムポックス」は欧米な

エムポックスはサル痘で、そしてこの男性はHIV感染による免疫不全だったと。 大事な情報を書かずにむやみに不安を煽るような書き方やめて欲しい。

ヤフーニュースのコメント

たしかにむやみに不安を煽るような報道であることは否めないと感じました。

エムポックス=流行性の感染症という図式で国民感情を煽ることはよくない。事実を正確に伝えることがマスコミの仕事のはず。エムポックスはサル痘が改名されたものであることとか、埼玉県の事例はHIV感染もあった事など、事実を伝えて欲しいものです。

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