泥沼化するハリルホジッチ氏とサッカー協会田嶋会長の騒動ですが、ハリルホジッチ氏については擁護する団体もあります。
そして、5月25日に五百蔵容(いおほろい ただし)氏の著書「砕かれたハリルホジッチプラン」が発売され、ハリルホジッチ氏のやったサッカー、やろうとしていたサッカーが注目されています。五百蔵氏の著書についてお伝えします。※五百蔵容 読み(いほろい ただし)
五百蔵容「砕かれたハリルホジッチ・プラン」とは
ハリルホジッチ氏の元通訳である樋渡群の兄、樋渡類氏もtwitter上でオススメとしている本です。
五百蔵容(いおろいただし)は、サッカー分析家として『VICTORY SPORTS』『footballista』に記事を書いていましたが、今回の著書は始めての単著です。
拙著「砕かれたハリルホジッチ・プラン」本日5/25発売です!日本代表史中にハリルを位置づけつつ彼の戦略・戦術・現代サッカーとの関連を詳細分析。解任を巡るスポーツ面、協会組織、代表強化上の問題等論じる糸口となる事を目指しました!冒頭「はじめに」をご紹介します。 https://t.co/LYyD50RDzT pic.twitter.com/br9xwxInwJ
— 五百蔵 容 (@500zoo) 2018年5月25日
五百蔵氏は、ハリルホジッチ氏がなぜ日本代表の監督に選ばれたのかについて国際的評価と日本サッカー協会の内情という両面を通して解説しています。
前回2014年ワールドカップでアルジェリア代表を率いて優勝国ドイツを苦しめることが出来た理由とは何か、日本代表監督に就任してからのワールドカップ予選でオーストラリアに勝つことが出来たのはなぜか。
結果だけでなく戦術的な観点から分析しています。
また、勝った試合だけでなく強化途上の指導方法についても分析しています。
宇佐美貴史の体脂肪問題など、体脂肪にこだわった理由や「縦に速いサッカー」と誤解されて広まってしまった「裏をとるサッカー」の理由にも触れています。
5レーン理論、デュエル、体脂肪、縦に速いサッカー。
ハリルホジッチ氏が日本に残したサッカー強化術とは何だったのか。
非常に興味深いところに触れています。
代表監督を選ぶ理由について
日本サッカー協会はワールドカップ毎に代表監督を換えて来ました。
ブラジルワールドカップで日本サッカーの何が問題だったのか、課題を解決出来る監督は誰か?という理由でハリルホジッチ氏が選ばれた背景も解説されています。
サッカー協会の霜田氏やハリルホジッチ氏本人への取材によるオリジナリティ溢れる内容は読み応えがあります。
選手とのコミュニケーション
「砕かれたハリルホジッチ・プラン」では、ハリルホジッチ氏が解任理由となった選手とのコミュニケーション不足については触れられていません。
紙面の都合もあったのかと思いますが、ハリルホジッチ氏が選手とのコミュニケーション不足を感じていなかったことも理由ではないかと考えます。
続編期待!西野ジャパンについてのコメントも欲しい
ハリルホジッチ氏がワールドカップでどのように戦いたかったのかを知るためにはとてもよい著書です。
続編として、日本が大好きなハリルホジッチ氏が、サッカー協会を提訴に踏み切った心情や、西野ジャパンがやろうとしてるサッカー、本大会での結果分析なども含めて取材出来ると面白いですね。
3バックについてハリルホジッチはどう考えるのか。
一番聞きたい部分です。
「砕かれたハリルホジッチ・プラン」が注目される理由
「砕かれたハリルホジッチ・プラン」が注目される理由は、ハリルホジッチ氏の提訴という背景があります。
ハリルホジッチ前監督が日本サッカー協会を相手に提訴し、名誉回復と損害賠償1円を求めようとする動きを見せていることはご存知でしょう。
代表チームが合宿中に提訴の動きを知った田嶋会長はこれに対して
「それで彼の気が晴れるなら」と発言し、火に油を注ぐ結果になりました。
代表チームを招集しても、今野泰幸が怪我で招集出来なかったり、招集した青山敏弘が怪我で負傷し全治1ヶ月半と診断されて事実上W杯に出られない状態になるなど、神経が高ぶっていた田嶋会長の発言でした。
ハリルホジッチ氏サイドは、この発言を受けて訴状に踏み切りました。
W杯本大会過ぎではなく、大会前に提訴することで事の重大さを気づかせようというつもりなのでしょうね。
田嶋会長も不用意な発言でした。黙っていればいいのにと周囲がコメントしています。
「砕かれたハリルホジッチ・プラン」ロシア大会本大会が始まる前に読んでおくことで、西野ジャパンを知ることに繋がることでしょう。
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