2025年の夏、酷暑、猛暑で、全国の桃農家がため息をついています。猛暑だけならまだしも、8月上旬の突然の豪雨がたたり、桃の果実に悪影響がでたそうです。
高温障害を伝える岡山の桃の特番です。
桃はどこに行く
全国で作られている桃ですが、収穫時期は意外に長く、早い桃は6月、遅い桃は9月、なんと4ヶ月も収穫時期があります。
しかし、ピークは7月後半から8月上旬です。お中元などの贈答用に使われるのもこの時期です。
スーパーに並ぶ桃は、多くが各自治体のJAが買い取って流通させているものです。
さて、果樹農家が手間暇かけて作った桃は、収穫すると、まず選別をします。
贈答用に使える大きく美しく色のよい桃、これをAとします。
そこまで大きくないが、傷がないもも、これをBとします。
傷があり小ぶりな桃。これをCとします。
贈答用で果樹農家が受注し発送しているのがAですね。市内の果物屋よりも安いです。産地直送ですから。しかも、朝に採った桃をその日に出荷されているので、新鮮です。

次にBです。これは、JAに出荷されます。JAは1個、1個にランク(特秀、秀など)をつけて、生産者に代金を支払うシステムです。
スーパーに出回るのはこのBの桃。収穫時期からやや時間が経っているので、追熟して柔らかくなっている可能性があります。
さて、Cはどうなるのでしょうか。Aは姿も味も最高ランクですが、BとCは見栄えだけの違いで味に問題はありません。
Cは、ネクターになります。ネクターと言えば不二家ネクターですが、不二家が買い取るのではなく、買い取り業者が10キロ単位で格安で買い取っていきます。
これがネクターの材料になるわけです。
ネクター用の桃が大量すぎて今後はどうなる
ネクター用の桃が多量すぎて、前年の倍、いや5倍ほどになるのではないか?と言われています。
買い取り業者も前代未聞の量を抱えてしまい、人手がたりない、置く場所がないと悲鳴を上げているらしいです。
消費者側から考えれば、ネクターの価格が下がってもいいのではないか?と思いますが、生産量を上げても売れなければ価格を下げるわけにはいきません。
さて、桃の関連商品に転嫁できるのか?2025年の桃の行方は今後も注目です。