去年の覇者東海大学の両角(もろずみ)監督が29日に区間エントリーを発表しました。
連覇を狙う東海大学の両角監督の采配に注目が集まっています。
前回大会優勝メンバーをどこでどう配置するのか、今度の箱根をどう戦い連覇を果たすのか、区間エントリーを発表する両角監督の発言から読み取ります。
東海大の両角速(もろずみはやし)監督の作戦とは
東海大の作戦は鉄板です。昨年の優勝メンバー5人をそのまま同じ区間にエントリーしました。
うち4人は4年生です。
昨年は3年生だった選手たちが4年生になり、昨年の経験を今回の大会に活かすという作戦です。
前回の優勝メンバーを同じ区間に配置することは、選手がコースにも大会にも慣れているので大きなアドバンテージです。このような事が出来るのも東海大が黄金世代を抱えているからでしょう。
マスクをして眼光が鋭い両角監督のインタビュー
東海大・両角監督「復路10区で逆転したい」 盤石オーダーで連覇目指す
箱根駅伝特集 ⇒ https://t.co/pAd7bO87g4 #箱根駅伝 #東海大 https://t.co/scyVHUfjDT— スポーツナビ・陸上編集部 (@sn_gorin) December 29, 2019
東海大の主な選手と区間
区間エントリー発表の内容です。
1区 1.3㎞ 鬼塚翔太 4年
2区 23.1㎞ 塩澤稀夕 3年
3区 21.4㎞ 西川雄一朗 4年
4区 20.9㎞ 鈴木雄太 3年
5区 20.7㎞ 西田壮志 3年
6区 20.8㎞ 羽田智哉 4年
7区 21.3㎞ 松崎咲人 1年
8区 21.4㎞ 小松陽平 4年
9区 23.1㎞ 米田智哉 3年
10区 23.0㎞ 郡司陽大 4年
補欠:阪口竜平4年、館澤亨次4年、松尾淳之介4年、名取燎太3年、市村朋樹2年、竹村拓真1年
驚くのは、4区に館沢亨次(4年、主将、前回区間2位)の名前が無く補欠になっていることです。
7区の阪口竜平(4年、前回区間2位)も同様です。
さらに、東海大には全日本大学駅伝MVPの名取燎太(3年)がいるのですが、彼も補欠です。
どれだけ層が厚いんだという印象ですね。
交代は全体で4名まで。館澤、坂口、名取が出てくる可能性は極めて高いです。
箱根駅伝ではエントリー変更は日常茶飯事で、当日の朝に変更が発表されます。
変更は往路、復路合わせ4人までで、区間エントリーされている選手を他の区間に変えることはできません。
それだけに、強力な補欠選手にはどの区間でも走れるという強みが必要です。
両角監督がレース展開を語る
連覇の自信を語る両角監督は去年を振り返り、8区の小松(3年)が区間新を出して逃げ切った場面が優勝の決め手と語っています。やはり大手町に先に走り込んだチームが勝つという自信ですね。
他の大学もそうですが、両角監督も混戦になることを予測しています。たとえ往路で優勝できなくてもトップと70秒差以内なら逆転Vは可能とも語っています。
そして、復路の10区で逆転するというドラマチックな展開をしていると語っています。
黄金世代を抱えながらも余裕では勝てない、復路勝負でしかも最後の10区までわからないという事を覚悟しているとも言えます。
昨年の成績を重視したといいつつも6区で区間2位だった中島怜利(4年)がメンバーに入っていないことが気になります。コンデションがよければメンバー入りだったのでしょう。
リストでは箱根初経験の羽田をいれているところに両角監督の計算が見え隠れします。館沢主将が入る可能性も大きく、他の大学は予想しづらい状況です。
前回大会メンバーを固定しながらも混戦に備える指揮官に「策士」の顔を見た感じがします。
大会が楽しみです。